「井原東洋一さんの旭日小綬章受章を祝う会」。盛会に感謝。(2月11日)

2017年秋の叙勲で、日本国天皇は、井原東洋一に旭日小綬章を授与された。1936年(昭和11年)3月9日生まれの私に、父が考えた名前は、「東洋一」。「東洋を制するもの世界を制す」と稀有壮大であった。しかし、当時は「不敬罪」存在の時代背景から、村の戸籍係は、「平作どん、名前があんまり太すぎる。不敬でとがめられるぞ」と注意した。そんなら「トヨカズと読めばよかろう。と知恵をまわして名付けた」と、聞かされていた。従って「皇国史観に基き戦争に政治利用された天皇制」には、違和感を持っていた。しかし、戦争時代には軍閥に利用され、敗戦で米国に利用され、荒廃の時代に生きられた昭和の象徴天皇の個人的苦悩を類推し、また、平成の30年間を「憲法を護る意思を明確に表明」して、ギリギリの政治的行動を敢行され、今なお遠く海外の孤島などに放置された同胞の亡骸への鎮魂や、激しかった戦跡に足を運び犠牲者慰霊の旅を続け、はたまた、自然災害や人災による甚大な被災地を幾度も訪れて、政治の光が及んでいない場にいる国民に、信愛の情を示してひたすら安穏を願われる平成天皇皇后の姿勢には、率直に尊敬の念と親近感を覚えている。外務省の海外公館を訪れる度に、国と国との友好親善関係の安定的継続は、時の政権ではなく皇室間の交流によって結ばれているのは厳然たる事実であることを知っている。だが、「君が代・天皇制に距離を置く私に、批判の矢を向ける人々が回りに多い一方で、叙勲を受けることに疑問を呈する仲間もいる」この現実に、若干の躊躇が有った。でも、「長い間、社会的な活動を支え続けて下さった人々の気持ちも考えるべきだ。との意見」もまた正当であり、喜んで受章することにした。その結果、想像を遥かに超えて、旭日小綬章受章を自分の事のように喜んでくださった人々の祝意に驚き、かつ恐縮した。重ねてオランダ王国の「ローレンティン妃殿下」と浄土真宗本願寺派総長「石上智康師」からの表彰も頂き望外の喜びに浴した。「祝う会」は、発起人代表の朝長万左男先生を始め5人の諸先輩のご尽力を頂いたお蔭で、長崎市長を始め市内の国会議員諸先生や著名な各界各層の人士220名のご出席のもと、プロの歌手や楽団の友情出演などもあり、思いも及ばぬ盛大さで祝って頂いた。これまで支えて下さった全ての皆々様に感謝し、誠に個人的ながら、14年前に亡くなった和子にも、この感激を知らせた。(井原東洋一)


「井原東洋一さんの旭日小綬章受章を祝う会」。盛会に感謝。(2月11日)」への2件のフィードバック

  1. 井原東洋一先生
    旭日小綬章受賞おめでとうございます。
    いつもお世話になりありがとうございます。

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